民話や伝承、ファンタジーやSF、児童文学や漫画など、「すこしふしぎなおはなし」に惹かれるおじさんのつぶやき。
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花のお江戸は本所・亀沢町のとある長屋に、大仏の千次という岡っ引きがすんでいました。この千次親分、捕りものの腕はさっぱりで、これまで、手がららしい手がらをたてたことがありません。そのぶん、むすこの百太郎がまァよくできた子で、おやじ顔まけ。寺子屋の師匠秋月先生をはじめ、友だちのお千賀ちゃんや寅吉と協力して、悪人を向こうにまわしての大捕りものを演じます。
捕物帳です。
やはり特徴的なのは、少年が主人公というところ。
少年探偵ものなのです。
小学生のときに読んで以来読みますが、やはり変わらず面白いですね。
連作短編でもあり、登場人物たちの成長や話のつながりなどが楽しいものとなっています。
お千賀や寅吉、秋月先生など、おなじみのキャラクターの登場もなつかしい友人に会ったような気分で読みました。
父親の千次は頼りないのですが、それを助ける知恵に長けた百太郎は、子どもにとっては憧れの存在でしょう。母のいない百太郎は父親を支える存在として、事件解決のために奮闘するのです。
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ネタバレしてます。
「私と同じ年の頃、何をしていましたか?」。大人になってからのほとんどの時間、僕らは仕事をしている。だとしたら僕は人生を楽しくするための仕事がしたい―。映画プロデューサー、作家として躍進を続ける川村元気が、仕事で世界を面白くしてきた12人の巨匠に聞いた「壁を乗り越え、一歩抜け出す」唯一無二の仕事術!
まず、この本を開いて思うのはメンツのすごさ。
僕の好きな人がたくさんいます。
沢木耕太郎さんの「偶然によりドライブがかからないと、よいものにならない。」はなんかノンフィクション作家らしい言葉だなと思いました。
谷川俊太郎さんは、「お金は必要」と断言したり、三度の離婚の話など、ギャップがあってすごくよかった。
宮崎駿さんは、庵野秀明がナウシカをやりたいと言っているから「やっていい」と言ったというエピソードが印象的。「力を尽くしてこれをなせ」という言葉も心に残りました。
「生きねば」というコピーで、菜穂子のセリフが変わったというエピソードを鈴木敏夫さんは語っておられます。プロデューサーも作品制作者として作品にすごく寄与するのだなあと思いました。
他にも坂本龍一、秋元康、山田洋次、篠山紀信、横尾忠則、糸井重里などのビッグネームがずらり。本当に仕事に対する意欲がわいてくるすばらしい対談集となっています。
未公開の資料を一挙掲載!もう一つの「平成狸合戦ぽんぽこ」「耳をすませば」「ON YOUR MARK」。劇場ポスター、劇場前売券、劇場窓口割引券、ロビーカード、チラシ、劇場パンフレット、プレスシート、イメージボード、オリジナル・イラスト、関連書籍・音盤、企画書、シノプシス、制作会議資料、音楽イメージ、制作経過報告書、プレスキット、宣伝展開案、ポスター原案、掲載誌リスト、紹介記事再録他。
このシリーズの最終巻です。
今回は「平成狸合戦ぽんぽこ」と「耳をすませば」がメイン。
ポスターなどを眺めていてやっぱりコピーがいいよなあと思います。
「タヌキだってがんばってるんだよォ。」おどけの中に必死な叫びが伝わってきます。
JA共済とのタイアップポスターも見れてよかったです。
「ブタの次はタヌキだ」という端々で書かれている言葉も印象的ですが、新聞記事などを見てみて驚いたのは、ディズニーの「ライオン・キング」と同時期の公開。百獣の王と勝負という面白い構図となっています。
「耳をすませば」もJA共済とのタイアップポスターが好きで、コピーの「たいせつ主義だ。」もいい言葉ですね。もちろん「好きなひとができました。」もすばらしいコピーです。
声の出演者の欄を見て驚いたのは、天沢聖司役は高橋一生さんだったんですね~。顔写真がとても幼いです。
監督インタビューでは、近藤喜文さんの「"トトロのいないトトロ"みたいなものをつくりたかったんです。」という言葉が印象的でした。また、大好きな作家の井上ひさしさんの「すばらしい映画をつくった。」「日常の光景が美しく見える。」という評もうれしかった。好きなものが好きな人に褒められてるっていうのは、なぜだかうれしいものです。
「On Your Mark」のイメージボード集もあって、お得で楽しかったです。あの世界観はSF好きにはたまりませんよね。
いろいろと楽しいシリーズでした。
映画『紅の豚』のエンディング用に宮崎駿が描いた美しいイラスト。そのシーン、シーンに流れる加藤登紀子の詩「時には昔の話を」の世界が包む。宮崎、加藤の対談「もう一度時には昔の話を」もあわせて収録した、大人も楽しめる〝ポエジー画集〟。
加藤登紀子さんの歌は、心に染み入る歌です。
特に「時には昔の話を」は、「そうだね」とつぶやくように歌うところがお気に入り。
「時代の熱い風」というものを感じる詩が多くて、読んでいて中島みゆきの「店の名はライフ」なんかも連想しました。「さくらんぼの実のなる頃」はとてもいい詩ですよね。
「紅の豚」エンディングの宮崎駿監督の絵をじっくりと見れる一冊でもあります。
人を豚に描くという発想が好きで、これは宮崎駿監督の「雑想ノート」にもよく表れているイメージですね。宮崎駿監督の詩では、「秘密の庭」が一番好きです。作中では語られないジーナの気持ちがよく表れていると思います。
宮崎駿監督・加藤登紀子さんの対談を読んでいて思ったのは、「あの頃」と呼べる時代があるというのは羨ましいということ。60年代や70年代、かつて若者が熱く生きられた時代があったんだということ。それはすばらしいことですよね。
宮崎監督のあとがきの言葉が印象的でした。「昔を思い出すのも悪くないことだと心底思った」。こう言えるのもすてきなことですよね・・・。
「紅の豚」本編同様に渋い味わいの一冊です。
アニメ映画『魔女の宅急便』のために、宮崎駿監督が書下した詩と作画スタッフのイメージボードとで構成したイラスト&ポエム集。魔女のキキは、生まれ育った家から離れ、見知らぬ街に旅立つ……。詩集としてだけではなく、キキの日記としても読める内容となっている。
宮崎監督の詩とスタジオジブリのスタッフのイメージボードを組み合わせて作られた絵本。
映画を補完できる内容になっていると思います。
近藤勝也さんの絵は大好きで、ジャンヌ・ダルクをテーマにした大判のマンガ「D'ark」も好きで持っていました。また、近藤喜文さんは、「耳をすませば」の監督をされてましたよね。
ポジティブな言葉が心に残るのですが、それは、途中にひどく落ち込んでいるからこそ、実感を持って心に染み込んでくるんですよね。
とてもかわいらしい一冊でした。