忍者ブログ

ふしぎ図書室

民話や伝承、ファンタジーやSF、児童文学や漫画など、「すこしふしぎなおはなし」に惹かれるおじさんのつぶやき。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

『おもしろくてやくにたつ子どもの伝記16 手塚治虫』国松俊英文

「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」など、手塚治虫がうみだしたマンガは七百あまり。手塚治虫の作品には、いのちをたいせつに思う気持ちと、未来への夢がたくさんつまっています。クイズつきで手塚治虫の秘密がわかります。


 「マンガの神さま」手塚治虫の伝記です。

 家にマンガ本がたくさん置いてあったり、手回しの映写機を買ってもらったりと、かなり裕福な家に育った手塚治虫。環境が人を作ったんだなあとこれを読んで思います。

 火星人の絵を描いていたり、天文学に夢中になったり、後にSFを描く素養も幼い頃に育っています。有名なオサムシのことを知ってペンネームに「虫」をつけたエピソードやヒゲオヤジのモデルは今中くんのおじいさんがモデルだったなど、すでに小学生の頃に、後のマンガの仕事につながることが出てきていることに驚きです。

 腕を切除しないといけないほどのできものができ、それから回復したことをきっかけに医者を目指します。解剖も実際にやるなど、これも後の「ブラックジャック」を描くことにつながりますよね。そして、医者へはならなかったけれども、マンガを描きながら医学博士の免許をとってしまうというところにも強靭な意志の強さを感じます。

 また、上京時のトキワ荘のエピソード、また負けず嫌いすぎて「イガグリ君」をくさしてしまい謝罪するなどのエピソードも人間味が溢れすぎていて大好きです。病床にあってさえマンガを描こうとしたものすごいマンガ愛。「神さま」と呼ばれるべくして呼ばれていると思いました。

 一方でアニメーションに対する情熱もものすごく、「バンビを80回見た」とか、国産初のテレビアニメ(「鉄腕アトム」)を作ってしまうとか、伝説エピソードに事欠かない人ですね。ウォルト・ディズニーと話をする場面では、他人ながら「よかったねえ」と思わずにっこりしてしまいました。

 伝記を読むと、その人のすさまじい一生に憧れてしまいます。
 僕のような凡人にはできない生き方が凝縮されていてすばらしかったです。
PR

コメント

コメントを書く

お名前:
タイトル:
文字色:
メールアドレス:
URL:
コメント:
パスワード:   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

プロフィール

HN:
A・T
年齢:
41
性別:
男性
誕生日:
1983/08/31
自己紹介:
ジブリとSFと児童文学とマンガが三度の飯より大好きなおじさん。

カテゴリー

最新記事

RSS

リンク

P R