民話や伝承、ファンタジーやSF、児童文学や漫画など、「すこしふしぎなおはなし」に惹かれるおじさんのつぶやき。
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理想を胸に、ひたすら土を愛し、農家を愛し、人びとの心にふれるたくさんの詩や童話をのこしていった、賢治の崇高な生涯を描きます。
高い理想とどうにもならない現実。その相克と闘い続けた賢治の生涯です。
他人のケガを自分のせいと思い込むやさしさ。他人のランプをひたすらに磨く日々。無料の農学校を開いたり、無償で肥料の相談をする。そんなエピソードを見ると、やはりすごい人だなあと思います。
立身出世よりも自然や文学に馴染んでいく少年時代。
家業の質屋を嫌い、日蓮宗に傾倒していく日々。
それでいて、家業の資金の援助を受けないとなにもできない自分。
理想主義のお坊ちゃん(えなさん)として描かれた賢治の生涯。
作品はたくさん読んだものの、その人生については少しかじった程度だったので、こうして通して賢治の生涯を追ってみると、新たな発見がたくさんありました。特に教師時代の賢治のエピソードは面白く、そこから農民にならなくてはと思い込み、羅須地人協会を設立するまでの思い込んだら一直線の性格など、非常にユニークな人物です。そのユニークさがあるからこそ、あのような独自の世界を創れたのだろうなとも思います。
最愛の妹トシの死、そして自らも東京で倒れ、37歳で死去をする。
自分を捨てて人の幸せのために尽くすことが、ほんとうの幸せにつながるための道であり、それを実践しようとした賢治は、僕の尊敬する人物です。そして、この本には世間の理想化された姿だけではなく、賢治の欠点もたくさん書いてあって、憧れだけではない親しみも彼に持つことができました。
この本の中で紹介されている宮沢賢治の弟さん、宮沢清六さんの「兄のトランク」という本もとても読みたくなりました。PR
好評ホラー短編集第二弾。緊迫感あふれるロアルド・ダールの表題作をはじめ、スティーヴンソン、ウェルズ、ブラッドベリ、デ・ラ・メア、フォークナーらによる、英米ホラーの傑作11編を収録。訳者によるポーの翻案をふくむ、全編新訳。
英米の文豪の傑作を読めるシリーズ第2弾。
第1弾よりも、楽しんで読みました。
ネタバレしてます。
放課後の理科実験室で正体不明の人物を追った芳山和子。あやしい人影は姿を消し、そこにはラベンダーの香りのする薬びんが残されていた。そのまま和子は気を失い介抱される。そして、彼女はある能力を手にすることとなる・・・。表題作他「悪夢の真相」「果てしなき多元宇宙」を収録。
言わずと知れたSFジュブナイルの傑作。
何度も映画化されているので、筒井作品の中でも有名な作品です。
鶴書房のSFジュブナイルシリーズですが、福島正実さんの解説がついていたり、SF第一世代ファンとしては、楽しく読むことができました。
ネタバレしてます。
劇場ポスター、チラシをはじめ、企画書や制作会議資料など、実際の映画制作と公開に携わる多数の資料を収録。「紅の豚」「海がきこえる」他、日本テレビのCM「そらいろのたね」「なんだろう」の資料を収集。
今回は、「紅の豚」「海がきこえる」などなどです。
広告コピーなどが好きなので、JALと「紅の豚」のタイアップポスターの「飛べば、見える」という糸井重里さんのコピーには「さすがだなあ」と思ってしまいます。前売券や機内でもらえるグッズなんかを見ると、欲しくなっちゃいますねえ。ちなみに、僕は「紅の豚」のトートバッグやハンカチ、タンブラーを愛用しています。
宮崎監督のインタビューで「人間は年をとり、中年になると豚になるんです(笑)」と答えているところがあり、笑ってしまいました。中年になった今、その気持ちがすごくわかります。
関連出版物を見て、宮崎監督と加藤登紀子の対談集「時には昔の話を」も読みたくなりました。関連書籍がいくつもあるので、これまたじっくり読んでみたいものです。
また、「夕刊フジ」でまるまる「紅の豚」を特集した「夕刊ブタ」も見物で、宮崎監督の授業風景なんかもあり、楽しかったです。
ちなみに、イタリアのロケハンの名簿には「押井守」という名前があるのですが、あの押井守監督ですよね、たぶん。どんな役割を担ってこの旅に同行しているのか、気になるところです。
「海が聞こえる」は、小説は読んだことはあるけれども、映像作品は見ていないかな?
近藤勝也さんの絵がやはり印象的ですね。今度、見てみようっと。
次の巻が関連資料集の最後になるみたいです。「ぽんぽこ」と「耳をすませば」の2つなので、楽しみです。
スタジオジブリ作品の美術を数多く手がけた山本二三さんの画集。
ジブリ作品は優れた背景美術に支えられていて、その絵をじっくり見ることができるのは眼福です。
1枚目が「ルパン三世」、「さらば愛しきルパンよ」に登場する高円寺上空の光景です。
ファンにはたまらないじゃないですか。
高畑勲監督作品の「じゃりン子チエ」、「火垂るの墓」の背景がもあり、世界観を構築するのは、こういったディティールの細かい絵の力もあるのだなあと改めて思います。
宮崎駿監督作品では、「天空の城ラピュタ」の絵に興奮します。「荒廃したラピュタ」「墓標と巨木」などの廃墟の絵はたまらないですね。同じく「千と千尋の神隠し」の「時計塔の中」やジブリではないですが、「ニモ」の「パレス」にも同じ魅力を感じます。
しかし、やはり一番は「もののけ姫」の「シシ神の森」です。特に(6)とナンバリングされた絵は神がかかった美しさだと思います。描かれたご本人も「自分の棺桶に入れてほしい」とおっしゃったそうなので、気に入れられているんですね。すごい絵です。
「もののけ姫」ラストシーンの再生したシシ神の森もいいです。
それ以外では、「時をかける少女」の「踏切」の絵もすごく解放感があって、部屋に飾っておきたい一枚です。また、長崎にはよく行くので、長崎の絵には反応してしまいましたし、かねてから五島へは行ってみたいと思っていたので、いつかは五島へ行って山本二三美術館を訪ねてみたいですね。
ジブリ作品を支える背景美術について、もっと知りたくなってきたので、今度は男鹿和雄さんの画集なども観たくなってきました。久しぶりに「ジ・アート・オブ」シリーズもめくってみよう。