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ふしぎ図書室

民話や伝承、ファンタジーやSF、児童文学や漫画など、「すこしふしぎなおはなし」に惹かれるおじさんのつぶやき。

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『平安文学でわかる恋の法則』 高木和子 (ちくまプリマー新書)

告白されても、すぐに好きって言っちゃいけない?切ない恋にあっさり死んじゃう?複数の妻に通い婚?老いも若きも波瀾万丈、深くて切ない平安文学案内。


 時代によって恋愛の様態は変遷していく。
 平安時代の恋愛の様子、平安文学の恋愛の描き方のパターンなどがわかって、勉強になりました。それらを実際の作品を紹介しながら、教えてくださるのでとてもわかりやすかったし、ああ、これは読んでみたいなあという古典読書案内にもなっています。さっそく、『堤中納言物語』のリライト版を読んでいるところです。

 実際に対面するのではなく、和歌で恋のやり取りをする。ここまでは知っていましたが、和歌の代作は当たり前、本人が返事をするのはその後、など、具体的にアプローチの様子がわかり、古典の理解に役立つ本になっています。語り口も高校生向きで、やわらかい話になっており、飽きさせないので、古典がわからなくて困っている高校生諸君におすすめです。

 後宮の権力争いの話の中で、『源氏物語』の桐壺帝の桐壺更衣への寵愛についての話が出てきます。桐壺更衣への寵愛は、単純な愛情だけではなく、右大臣家の権力拡大を牽制するという読み方もあると読んで、「なるほどなあ」と思ってしまいました。解説書を読んで鵜吞みにするのではなく、こういった自分なりの解釈ができるようになるのは、いつになるのだろうかと思ってしまいます。

 前々から読みたかった『落窪物語』では、壮絶な継母・継子バトルが描かれているということで、これも読みたいですね。ますます古典に興味がわきます。
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プロフィール

HN:
A・T
年齢:
41
性別:
男性
誕生日:
1983/08/31
自己紹介:
ジブリとSFと児童文学とマンガが三度の飯より大好きなおじさん。

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