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ふしぎ図書室

民話や伝承、ファンタジーやSF、児童文学や漫画など、「すこしふしぎなおはなし」に惹かれるおじさんのつぶやき。

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『SFセレクション5 地球最後の日』 赤木かん子編 (ポプラ社)

那須正幹、赤川次郎、三田村信行、川島誠、曽祢まさこなど、世界の終末を描いた短編を収録。


 暗い未来をテーマにしたアンソロジー。
 読んだあと、ずーんときます。
 その重みに耐えられるかどうかが、この本を楽しめるかどうかの指標でしょう。
 僕は・・・ちょっと辛かった・・・。





那須正幹「The End of the World」
 核戦争で地下シェルターで暮らす「ぼく」。無線機で外部とコンタクトを取ってみるが・・・。

 再読ですがやはりいい作品です。スキータ・デイヴィスの「この世の果てまで」を流しながら読みました。一度目の衝撃はないものの、じわじわきます。


赤川次郎「悪夢の果て」
 教育改革審議会に参加した学者の日下。彼らの反対も空しく若者の奉仕活動の義務化が決まったのだ。それは事実上の徴兵制で・・・。

 暗い近未来ものかと思ったら、この作品はタイムスリップものでした。最近、このような形の作品を読むことが多く、作品自体は良品なのですが、最近の読書傾向から食傷気味な気分になってしまいました。それは以下の作品についてもいえることです。


三田村信行「おとうさんがいっぱい」
 トシオにかかってきた一本の電話。それは、おとうさんからだった。しかし、不思議なことに家にはすでにおとうさんは帰ってきているのだが・・・?

 というわけで、父親が三人に増えてしまう話です。最終的に父親を一人に選ばなければならないのですが、ほんとうに残酷な話です。オチも予想できるのですが、いやですねー。


川島誠「電話がなっている」
 夕方から鳴り続ける電話。どうしても、「ぼく」はその電話を取ることができなかった。その理由は・・・。

 これも、こわくていやーな話だ・・・。しかし、こういうシステムであれば、もう必死に勉強するしかないだろうなあ。苦味とあくの強い作品です。コメディの中に一編だけ、こういう作品があったのなら、もうちょっと楽しめたろうなあ。


曽祢まさこ「おむかえがくるよ」
 SSL(スーパースペシャルライブ)宝くじを人々は買い求めた。「ぼく」の一家も、おばあちゃんのために毎年、それを買うのだ・・・。

 というわけで、ずーっとこわくて残酷な話が続くのです。これも単体で読んだなら面白いんだろうなあと少々「怖くて残酷」に胸やけ状態になって、うまく味わうことができず、消化不良になってしまいました。しかし、少女漫画にはすごいSFもあるものだなと思ったので、少女漫画のSF作品を漁ってみようかなあという気分になっています。
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プロフィール

HN:
A・T
年齢:
40
性別:
男性
誕生日:
1983/08/31
自己紹介:
ジブリとSFと児童文学とマンガが三度の飯より大好きなおじさん。

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