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ふしぎ図書室

民話や伝承、ファンタジーやSF、児童文学や漫画など、「すこしふしぎなおはなし」に惹かれるおじさんのつぶやき。

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『ズッコケ心霊学入門』 作・那須正幹 絵・前川かずお (ズッコケ文庫)

心霊写真にまつわる奇怪な事件に、つぎつぎとまきこまれるズッコケ三人組。はたして霊魂はほんとうに存在するのだろうか!?


 オカルトというものを知るきっかけとなった作品です。

 心霊写真の流行というものが一時期ありましたよね?
 子どもの頃(昭和・平成)には、そういう特番がたくさんあった記憶があります。
 「笑っていいとも!」などでも、心霊写真を扱うコーナーがあったのではないでしょうか。
 令和の少年たちには通じるでしょうかね?






 心霊写真を撮影に行った空き家で、降霊会が行われます。
 イギリスなどでは、この降霊会が流行った時期があったようです。だいたい、そのような小説では霊の研究を科学的に行っている博士や霊媒が出てくるのですが、この小説もその伝統に則っています。現在、「少年サンデー」で連載されている『双亡亭壊すべし』というマンガでも、同じような連中が出てきますよね。

 さて、物語では浩介という少年が中心になってきます。
 忙しい両親を持ち、友人も少なく、一日のほとんどを一人で過ごすさびしい少年です。
 降霊会では蛇の幽霊が出現し、その蛇の例に浩介少年が祟られているのか、彼の家では不可思議な現象が続出します。いわゆるポルターガイスト現象です。
 ポルターガイストの起こる一説として、少年、あるいは少女が周囲の目を引き付けたいという欲求が超能力(超自然現象)として現れるというものがあり、浩介の場合、これが当てはまるのではないかというわけです。

 物語全体として、科学的目線と不可思議なものを面白がる中立的立場から語られるバランスのとれた健全な小説です。オカルトはのめりこみすぎると危険ですから、こういったスタンスがちょうどいいものと思っています。

 今読んでも、けっこう怖いいいオカルト小説です。
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プロフィール

HN:
A・T
年齢:
40
性別:
男性
誕生日:
1983/08/31
自己紹介:
ジブリとSFと児童文学とマンガが三度の飯より大好きなおじさん。

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