親譲りの無鉄砲―。一本気な江戸っ子「坊っちゃん」が四国・松山の中学校の先生に。くせのある同僚教師と生意気な生徒たちのなか、持ち前の反骨精神で真正直に走り続ける痛快物語。時代を超えて愛されつづける漱石の傑作と、彼の才能が凝縮された短編二作を収録。
痛快、爽快。
めちゃめちゃ面白い。
たぶん読むのは三回目か、四回目か・・・。
それでも面白いんだから、困っちゃいますよね。
小学生のときに、新潮の日本文学全集で読んだのだと思いますが、小学生でもその面白さがわかるというところに、この小説の醍醐味があると思います。わかりやすく面白いというのが、明治時代の原文でもわかるというところが、漱石のすごいところだと思っています。
無鉄砲で口下手で、人を信じやすく、情に厚い・・・。
この坊ちゃんのキャラクターが彼を応援したくなる要因です。
行動力に富んだ坊ちゃんに僕は憧れてしまいます。しかし、彼もまだ二十をいくつか過ぎたくらいの若者なんですよね。でも、保身に走らずに正しいことは正しいと自分の進退を気にせずに実行してしまう彼の姿には惚れ惚れしてしまいます。
山嵐と協力して、赤シャツをやっつけるラストには胸がスカッとします。
「文鳥」「永日小品」は、その後だったので、ふーむと思いながら読みました。
日本の児童文学に寄与した鈴木三重吉などの登場や、飼っていた猫の死などの場面が印象に残りました。
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