福島正実、大海赫、エルサ・ベスコフ、手塚治虫、、E.ハミルトン、ジョン・テインなど、マッド・サイエンティストの物語。
マッドサイエンティスト。すてきな響きです。
頭の中に浮かんでくるのは、則巻千兵衛とか岸和田博士とか、マンガのキャラクターが多いですが。
◎福島正実「変な科学者」
ほんとうの科学者やSFにでてくる科学者についての解説。
マッドサイエンティストがいかなるものかをとてもわかりやすく子供向けに解説したお話で、
巻頭に配置するのにふさわしい作品となっています。
○大海赫「あなたのエラサはなんポッチ?」
ロクロが原に置かれた一台の不思議な器械。それは、乗ったもののエラサを計るエラサ計だった。
動物がお話したり、どちらかというとファンタジーの物語です。独特の挿画は癖になります。
○エルサ・ベスコフ「クローカ博士の発明」
クローカ博士が発明したのは、学校も先生もいらなくなるという教育機械だった・・・。
まあ、子どもたちは思うようにはならないというお話ですよね。コメディ感が強く、楽しめる作品でした。
○手塚治虫「バックネットの青い影」
江田がプロ野球チームのエースになったのは、小びんに入った薬のおかげだった。それを知った花形は・・・。
サスペンスになっていて、なかなか面白かった。オチもしっかりSFしています。
☆E・ハミルトン「人工宇宙の恐怖」
古い友人のフェッセンデンを訪ねた「ぼく」。フェッセンデンは「宇宙をつくった」というのだが・・・。
「フェッセンデンの宇宙」という題名で記憶している物語です。内容を知っているはずなのに、こんなに面白いなんて・・・。
人が神のまねごとをするという欲望と恐怖みたいなものがこの物語にはあって、この本のテーマに合致しているし、こういうのがSFの醍醐味だよなあと思います。すばらしかった。
○ジョン・テイン「究極触媒」
独裁者カダールの統治するアマゾニア。ビートル博士は、肉の味がするプラムを発明したというのだが・・・?
内容自体は面白いものの、世界観がよくわからずつかみにくかったですね。
人がキノコに変ずるというのは、よく見るイメージですよね。「マタンゴ」とか「ドロヘドロ」でもあったような気がします。
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