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ふしぎ図書室

民話や伝承、ファンタジーやSF、児童文学や漫画など、「すこしふしぎなおはなし」に惹かれるおじさんのつぶやき。

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『となりのトトロ』 詩・中川李枝子 絵・宮崎駿

数々の賞を受賞し、日本中を感動の渦に巻き込んだアニメ映画『となりのトトロ』。その原作者でもあり、脚本・監督を担当した宮崎駿の絵と、いやいやえんぐりとぐらなどで著名な児童文学作家の中川李枝子の詩が、なつかしくもあたたかい世界をかたちづくっている。


 宮崎駿監督自身の絵に、『ぐりとぐら』などの作品も書いている中川李枝子さんが詩をつけています。読後にとてもやさしい気分になれました。

 それにしてもトトロというのは、初めて目にしたときには、絶対に「なんだかよくわからないもの」に見えるはずです。なんたって、「おばけ」・「ばけもの」なのですから。そういった新鮮な感覚を、この絵本で読むと得られることができました。映画で見たようなストーリーはなくて、ここにはトトロやススワタリやネコバスとの暮らし・日常があって、トトロという作品のすばらしさを改めて感じます。

 特に大好きなのは、「姉と妹」という詩です。
 メイとサツキ。それぞれの立場から描かれる二人の姿があり、最後に何年経っても姉は姉、妹は妹、「あきらめて なかよくしよう」と結ばれていて、なんだか微笑ましいです。

 「さんぽ」は中川李枝子さんの作詞ですが、その詩も載っています。
 ただし、2番以降はぜんぜん違い、そこだけ読めただけでも、よかったなあと思います。もっとたくさんの生き物が出てきて、元気に満ちています。

 巻末の見返しには、おそらくトトロのいる大楠の木の現在の姿であろうものが描かれています。道路やマンション、住宅に囲まれて天高くそびえています。
 その姿を見ると、「このへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん。」というコピーが、またまた胸に静かにしみこんできます。
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プロフィール

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A・T
年齢:
41
性別:
男性
誕生日:
1983/08/31
自己紹介:
ジブリとSFと児童文学とマンガが三度の飯より大好きなおじさん。

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