緑の森に住む伝説の英雄ロビン・フッドは、イギリス一の弓の名手。悪政に反抗するロビンの首には200ポンドの懸賞金がかけられた。棒使いの名手ジョーンや、ぶっきら坊主のタックなど、強く楽しい仲間たちとくりひろげる豪快な冒険。
ロビン・フッドの物語は、幼い頃に読んだ、児童文学全集以来の再読です。
ロビン・フッドが義賊であり、弓の名手である・・・くらいしか記憶にありませんでした。
改めて読んでみると、ロビン以外のキャラクターの癖が強くて面白い。
大男なのに「小人のジョーン」というあだ名で、郡長の部下になりますますやつがいたり、全身真っ赤の服できざったらしい「赤服のウィル」や僧であるのにまったくそうは思えないおどの俗物ぶりと武力を持つ「泉寺のぶっきら坊主」タックなど
愉快な仲間がたくさん出てきます。
義賊の物語ということで、
対権力というものが、ひとつのテーマとなっています。
具体的には、ノッチンガムの郡長や教会権力が、ロビンの敵役として登場します。
庶民の味方としてのロビン・フッドという構図が、描かれたのは19世紀以降だというWikipediaの情報ですが、やはり市民社会が成立してからでないとこのような物語は描けませんよね。
エピソードとしては、ロビンが弓の大会に変装して出かけて行き、優勝してしまう話、小人のジョーンが郡長の部下になってしまう話、アラン・ア・デールの結婚の話が楽しかったです。
なにも考えず純粋に楽しめる
娯楽作品として読むことができました。
2の方も読んでみたいと思います。
PR