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ふしぎ図書室

民話や伝承、ファンタジーやSF、児童文学や漫画など、「すこしふしぎなおはなし」に惹かれるおじさんのつぶやき。

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『スタジオジブリ作品関連資料集Ⅱ』 スタジオジブリ責任編集 (徳間書店)

企画原案・制作レポート・プレスシート等、映画がスクリーンに映し出されるまでの関連資料を集めた資料集。第2巻の収録作は「となりのトトロ」と「火垂るの墓」。企画書や制作会議資料、劇場ポスターや音楽イメージ、関連書籍・音盤、新聞雑誌の紹介記事などを収録する。―映画のもう一つの姿を伝える周辺資料の数々。


 見てるだけで楽しいです。
 僕がジブリファンになったのは、『もののけ姫』公開の1997年なので、公開当時の資料というものは非常にありがたいのです。

 今回は、1988年同時公開の『となりのトトロ』『火垂るの墓』の二作品です。
 「火垂るの墓」は野坂昭如の作品で、僕も原作を読みましたが、非常に独特の文体のすばらしい作品です。高畑勲監督のこだわりっぷりもすさまじく、歴史に残る作品ですよね。

 コロナ禍になる前に、東京の高畑勲展に行き、その仕事ぶりを資料によって感じましたが、今回もパンフレットなどのその文章を見て、細部に厳しいその姿勢を感じることができました。

 「トトロ」に関しては、演出覚書があったりして、どのようにキャラクターが造形されていったのかなど、作品を深掘りできる資料が多々あり、また作品を見るのが楽しみになりました。

 一番楽しいのは、当時の新聞記事や雑誌記事を見ることです。
 しかし、字がおそろしいほど小さく、虫メガネ・ルーペで見ることを推奨します。
 当時の批評の流れとしては、日本映画の低調ぶりを嘆き、むしろアニメの方が日本映画的なものを受け継いでいてすごい→実写はなにをしているんだ!というものみたいですね。まだ、アニメというものの評価が実写映画の下に置かれていたということでしょう。今の興行成績ランキングを見たら当時の映画評論家はどのように思うのでしょう?

 とにかく、公開当時の時代の雰囲気、映画への評価がわかり、とても楽しい資料集となっています。
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プロフィール

HN:
A・T
年齢:
41
性別:
男性
誕生日:
1983/08/31
自己紹介:
ジブリとSFと児童文学とマンガが三度の飯より大好きなおじさん。

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