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ふしぎ図書室

民話や伝承、ファンタジーやSF、児童文学や漫画など、「すこしふしぎなおはなし」に惹かれるおじさんのつぶやき。

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『床下の小人たち』 メアリー・ノートン作 林容吉訳 (岩波少年文庫)

イギリスの古風な家の床下に住む小人の一家。暮らしに必要なものはすべて、こっそり人間から借りていましたが、ある日、その家の男の子に姿を見られてしまいます——カーネギー賞を受賞した「小人シリーズ」の第1作。



 ご存じスタジオジブリの作品『借りぐらしのアリエッティ』の原作となったシリーズです。
 僕の尊敬する宮崎駿さんは、この本の挿絵について、『本へのとびら』(岩波新書)で、印象に残るものがあるとおっしゃっています。挿絵も児童文学の一つの楽しみですね。

 家の中のこまごまとしたものが見当たらない。あれ、どこへ行ったけなって思うときはないですか?それは、きっと小人たちが持って行って、何かに使っているに違いないのです。この本を読んでそういうふうに思うと、日常の生活も楽しいですね。

 郵便切手を絵画代わりに飾っていたり、チェスの駒の上部を取り去ってテーブルにしたり、そのミニチュア的世界にワクワクします。小さな人間の道具をどのように生活に取り入れているのかを読むのが、とても楽しみでした。

 人間とのスリリングな関係も、物語の一つの見物です。
 人間に見られることは、自分たちの生活の崩壊や命に関わってくること。
 小さな男の子に見られた後の黄金時代。そして、床下生活の終わり・・・。
 ドライヴァおばさんやねずみ取りからいかに逃れるか。このあたりは映画でもありましたが、非常にスリリングです。

 この後の小人たちがどうなったか、とても気になりますが、続編があと4冊あるようで、楽しみです。あ、あと「解説」でけっこうネタバレがあるので、先をあまり知りたくない人は読まないほうがよいでしょう。
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プロフィール

HN:
A・T
年齢:
41
性別:
男性
誕生日:
1983/08/31
自己紹介:
ジブリとSFと児童文学とマンガが三度の飯より大好きなおじさん。

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