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ふしぎ図書室

民話や伝承、ファンタジーやSF、児童文学や漫画など、「すこしふしぎなおはなし」に惹かれるおじさんのつぶやき。

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『ことばの力 しゃべる・聞く・伝える』 川崎洋 著

ことばには、人びとの心を愉快にしたり、怒りや悲しみを和らげたり、ときには人を突き動かすほどの力があります。詩人である著者が、挨拶など日々なにげなく交わしていることばを見直し、言い回しを探るなかから、人の気持ちを受けとめ、自分の思いや考えを伝えるにはどうしたらよいかを語ります。豊かなことばの世界へ導く一冊。



 詩人である著者が、10の章に分けて、さまざまなことばを考察しています。

 地方に住んでいる身としては、やはり「方言」とは気になるもので、住んでいる地域(九州)の言葉に注目してしまいます。ですが、最近は、もう使わないものがほとんど。それもそのはず、この本は、37歳の僕が生まれるよりも前の、1981年に出版されたものです。

 スマホはもちろんガラケーもない時代。「電話でしゃべるとき」は、まだ携帯電話が珍しかった時代の、あの感覚を思い出させてくれました。スマホが当たり前にある時代の、若い人たちには、逆に新鮮に思えてくるかもしれません。

 それでも、内容がそんなに古びて感じないのは、筆者のことばに対する感覚が鋭いからなのでしょう。そして、とてもすばらしい詩がたくさん紹介してあるからでもあるでしょう。僕の好きな詩人とのプライベートな交流なども書いてあり、ミーハーな僕には、それらの交流がとても楽しく感じられました。

 「殺された春の日」という詩は、第二次大戦中に処刑されたユダヤ人を思った詩で、『あのころはフリードリヒがいた』でユダヤ人の少年の悲しい運命を読んだ僕の心にチクチクと刺さりました。関西弁の詩「うち 知ってるねん」や教科書に掲載もされている「わたしが一番きれいだったとき」は、何度も読んでいますが、改めていいですね!

 詩を読むことが好きな人にぜひおすすめです。
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プロフィール

HN:
A・T
年齢:
41
性別:
男性
誕生日:
1983/08/31
自己紹介:
ジブリとSFと児童文学とマンガが三度の飯より大好きなおじさん。

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