忍者ブログ

ふしぎ図書室

民話や伝承、ファンタジーやSF、児童文学や漫画など、「すこしふしぎなおはなし」に惹かれるおじさんのつぶやき。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

『少年探偵 サーカスの怪人』 江戸川乱歩 (ポプラ文庫クラシック)

少年探偵団の井上君とノロちゃんは、町で怪しげな骸骨男に遭遇、尾行を開始する。骸骨男はサーカス小屋の中で忽然と姿を消し、その日から小屋の中で恐ろしい出来事が次々と起こり始める。名探偵・明智小五郎と、小林少年率いる少年探偵団の活躍が始まった―。

 
 私怨
 逆恨み
 そんな言葉が頭をよぎります。





 サーカスに跋扈する髑髏の怪人
 初めの方は、あまり罪もなく人を驚かすだけなので、何が問題なのだという気分で読んでいましたが・・・。

 サーカス団の団長を傷つけたり、その子どもを誘拐したり、髑髏の行動はエスカレート。
 射撃場の的のところに子どもを埋めたりと恐ろしいことを始めるのです。このあたり、ドキドキしました。

 さて、今回も女装した小林少年の活躍によって、事件は解決へと進み始めます。
 やはり、今回も怪人の正体は二十面相でした。そして、二十面相の正体と本名も明かされます。団長への犯罪行為も少年探偵団への復讐も、結局は二十面相の私怨、逆恨みに過ぎません。ここに至っては、なんだか哀れに思えてくるぐらいです。

 最後はサーカスでの追いかけっこ。大熊のぬいぐるみの中に隠れた二十面相は馬で逃げ出し、最後は明智との競馬対決に。カウボーイのように投げ縄で二十面相を捕え、その後、いろいろあったものの二十面相はついにお縄に。いつも通りの大団円です。

 最初に登場した時の、恐ろしい二十面相が懐かしいぐらいに、この巻の二十面相は少し痛々しく感じます。がんばれ、二十面相!次はかっこよく登場してくれ!となんだか応援したくなるぐらいの気分になりました。
PR

コメント

コメントを書く

お名前:
タイトル:
文字色:
メールアドレス:
URL:
コメント:
パスワード:   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

プロフィール

HN:
A・T
年齢:
41
性別:
男性
誕生日:
1983/08/31
自己紹介:
ジブリとSFと児童文学とマンガが三度の飯より大好きなおじさん。

カテゴリー

最新記事

RSS

リンク

P R